各レシプロエンジンの慣性力・偶力の一覧

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概要

自動車用として使用されたことがあるエンジン形式について慣性力と慣性偶力についてまとめた。
慣性力・慣性偶力については エンジンの慣性力と慣性偶力の概論を参照されたい。
特に断らない限り、鉛直方向について記載している。
V=と記載されているものは鉛直方向、H=と記載されているものは水平方向である。
aはボアピッチ、bはバンク間のオフセットを示す。
記載している値は、単気筒エンジンに対する値であり最大値を示し、位相のずれは省略している。
各エンジンに適用するには単気筒エンジンの最大値に表に記載する値を乗じる。
単気筒エンジンの慣性力は以下のとおりである。
慣性偶力も該当する次数の単気筒エンジンの慣性力に乗じればよい。
単気筒エンジンの慣性力の最大値
次数 慣性力
1 \displaystyle M \frac{\omega^2 s}{2}
2 \displaystyle M \frac{\omega^2 s}{2} (\frac{1}{2 \lambda}+ \frac{1}{64 \lambda^3}+\frac{15}{4096 \lambda^5} )
4 \displaystyle -M \frac{\omega^2 s}{2} (\frac{1}{32 \lambda^3}-\frac{3}{1024 \lambda^5})
6 \displaystyle M \frac{\omega^2 s}{2} \frac{9}{8192 \lambda^5}
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

多気筒エンジンの慣性力の最大値
1次慣性力 2次慣性力 4次慣性力 6次慣性力
直列2気筒 2 2 2 2
直列3気筒 0 0 0 3
直列4気筒 0 4 4 4
水平対向4気筒 0 0 0 0
直列5気筒 0 0 0 0
直列6気筒 0 0 0 6
水平対向6気筒 0 0 0 0
V型6気筒(60度) 0 0 0 \displaystyle V=\frac{3}{2}\sqrt 3,H=\frac{9}{2}
V型6気筒(90度) 0 0 0 \displaystyle V=\frac{3}{\sqrt 2},H=3 \sqrt \frac{3}{2}
V型8気筒(クロスプレーン) 0 0 V=H=4 0
V型8気筒(シングルプレーン) 0 V=H=4 V=H=4 V=H=4
V型10気筒 0 0 0 0
V型12気筒 0 0 0 V=9,H=3
多気筒エンジンの慣性偶力の最大値
1次慣性偶力 2次慣性偶力
直列2気筒 0 0
直列3気筒 V=a \sqrt 3 V=a \sqrt 3
直列4気筒 0 0
水平対向4気筒 0 H=2b
直列5気筒 V=0.44903 a V=4.979797 a
直列6気筒 0 0
水平対向6気筒 0 0
V型6気筒(60度) V=H=\frac{3}{2}a V=H=\frac{3}{2}a
V型6気筒(90度) V=\sqrt \frac{3}{2}a,H=\frac{3}{\sqrt 2}a V=\frac{3}{\sqrt 2}a,H=\frac{3}{\sqrt 2}a
V型8気筒(クロスプレーン) V=H=\sqrt 10 a 0
V型8気筒(シングルプレーン) 0 V=H=2b
V型10気筒 V=0.58778 a,H=0.31027 a V=6.518638 a,H=3.440955 a
V型12気筒 0 0