概要

本ページはHTML5でSVGを使用しています。閲覧には、対応したブラウザを使用してください。
Javascriptでエンジンの各図を動かしていますので、Javascripが動作するようにしてください。
以下のV型6気筒4ストロークエンジンについて解析する。
慣性力・慣性偶力についてはエンジンの慣性力と慣性偶力の概論を参照されたい。
シリンダは前から左バンクが1,3,5、右バンクが2,4,6の順番である。
前から見るとエンジンは右回転である。
点火順序は 1-2-3-4-5-6 とする。
点火間隔は720度/6=120度である。
バンク角は90度である。
作図しているエンジンはC25Aの緒元の一部を参考とし以下の緒元に基づいている。
項目寸法(mm)
排気量2493cc
ボア83.0
ストローク75.0
コンロッド中心間距離148
ピストンコンプレッションハイト40
ピストン高さ80
ボアピッチ98
左右間のボア中心のずれ20
クランクピンは左右バンクで共有せず30度のオフセットがある。
クランクピンの配置は、下図のとおりである。
1 2 5 3 4 6 SVGの代替画像
上図は、赤色が左バンク、青色が右バンクを示している。
角度を入力して指定角度をクリックすると横断図及び右側面図が変化します。
自動回転をクリックするとエンジンが回転します。回転を止めるにはSTOPをクリックします。
右側面図は、1次慣性偶力によるエンジンのすりこ木運動をエミュレートしています。
角度θ=
フォームに角度を入力して指定角度をクリックすると横断図・平面図・等角投影図が変化します。
自動回転をクリックするとエンジンが回転します。回転を止めるにはSTOPをクリックします。
平面図の右の正面図はエンジンのすりこ木運動によるクランクシャフトの軌跡です。
等角投影図は1次慣性偶力によるエンジンのすりこ木運動をエミュレーションしています。
等角投影図の赤い線がクランクシャフトです。
※θはクランクシャフトを中心としシリンダ1の上死点下死点方向から右回りの角度である。

各シリンダー正面図・平面図・正面図(1次慣性偶力)・等角投影図(1次慣性偶力)

z x y z y SVGの代替画像

特徴

かっては、HONDAが製造していた形式である。
慣性力は1次・2次ともバランスするが、偶力が発生するがすりこ木運動が真円でないため、カウンタウェイトでは打ち消せない。
一部のエンジンでは、逆回転するバランスシャフトを設けている。
等間隔で点火させるためクランクピンに30度のオフセットを設けている。

各気筒の行程

下図は青が吸気バルブが開いている期間、赤が排気バルブが開いている期間を示している。グラフの左側の数字はシリンダ番号を示している。
SVGの代替画像

1次慣性力

エンジンが1回転に1回発生する成分で、に係数を乗じたものである。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、1次慣性力はキャンセルされる。

2次慣性力

エンジンが1回転に2回発生する成分で、に係数を乗じたものである。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、2次慣性力はキャンセルされる。

4次慣性力

エンジンが1回転に4回発生する成分で、に係数を乗じたものである。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、4次慣性力はキャンセルされる。

6次慣性力

エンジンが1回転に6回発生する成分で、に係数を乗じたものである。

上死点下死点方向を水平と垂直成分に分解する

R Rh Rv α L Lh -Lh Lv α 0 x y SVGの代替画像

αがバンク角の半分の角度、Lが左側の上死点下死点方向の力、Rが右側の上死点下死点方向の力、LhはL水平方向の成分、LvはLの鉛直方向の成分、RhはR水平方向の成分、RvはRの鉛直方向の成分を表す。
各成分は以下の式で算定できる。αが45度の場合も示す。




鉛直成分を算定

直列3気筒が左右それぞれに45度傾けて設置されているエンジンとして解析する。
上死点下死点方向を垂直方向に変換する
各気筒を合成した慣性力は下式となる









6次慣性力は単気筒エンジンの

倍となる。
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。

M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

水平成分を算定

右方向を+とすると1-3-5は逆向きに作用するので符号を逆にして加算する。
各気筒を合成した慣性力は下式となる







実際の慣性力の値は、以下のとおりである。

M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

1次慣性偶力

上下方向

直列3気筒エンジンはエンジンの前後方向が重心に対して対象に力が働かないため、エンジンが前後に動こうとする。 1気筒目が上に動く方向を+とすると重心に対して左回りが+となる、3気筒目は1気筒目と重心に対して逆方向なので符号を反対にする。 ボアピッチをa、左右バンク間のずれをbとすると
エンジンの重心は、3と4気筒目の間にあり、3と4気筒目はほとんど影響を与えないので無視し左右間でボアのずれがないものとして解析する。

左バンク1-3-5シリンダ

各気筒を合成したモーメントは下式となる


右バンク2-4-6シリンダ

各気筒を合成したモーメントは下式となる




各バンクを上下方向に変換する

左バンク1-3-5シリンダ

右バンク2-4-6シリンダ

左右バンクを合成






実際の慣性偶力の値は、以下のとおりである。

M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

左右方向

エンジンの重心を中心とし、バンク方向を水平に変換し左右方向の力を算定し、合成する。
それぞれ左右方向に変換すると

左バンク1-3-5シリンダ


右バンク2-4-6シリンダ


左右バンクを合成

右方向を+とすると1-3-5は逆向きに作用するので符号を逆にして加算する。






実際の慣性力の値は、以下のとおりである。

M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

結論

鉛直成分より左右成分の方が大きいのでエンジンを前から見るとクランクシャフトは横長の楕円のすりこ木運動する。

2次慣性偶力

上下方向

直列3気筒エンジンはエンジンの前後方向が重心に対して対象に力が働かないため、エンジンが前後に動こうとする。 1気筒目が上に動く方向を+とすると重心に対して左回りが+となる、3気筒目は1気筒目と重心に対して逆方向なので符号を反対にする。 ボアピッチをa、左右バンク間のずれをbとすると
エンジンの重心は、3と4気筒目の間にあるので、3と4気筒目はほとんど影響を与えないので無視する。エンジンの重心は、3と4気筒目の間にあり、3と4気筒目はほとんど影響を与えないので無視し左右間でボアのずれがないものとして解析する。

左バンク1-3-5シリンダ

各気筒を合成したモーメントは下式となる





和積の公式

右バンク2-4-6シリンダ

各気筒を合成したモーメントは下式となる




それぞれ上下方向に変換すると

左バンク1-3-5シリンダ


右バンク2-4-6シリンダ


左右バンクを合成する






実際の慣性力の値は、以下のとおりである。

M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

左右方向

エンジンの重心を中心とし、バンク方向を水平に変換し左右方向の力を算定し、合成する。
それぞれ左右方向に変換すると

左バンク1-3-5シリンダ

各気筒を合成したモーメントは下式となる

右バンク2-4-6シリンダ


左右バンクを合成する

右方向を+とすると1-3-5は逆向きに作用するので符号を逆にして加算する。
各気筒を合成したモーメントは下式となる


和積の公式




実際の慣性力の値は、以下のとおりである。

M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm

結論

鉛直成分より左右成分の方が大きいのでエンジンを前から見るとエンジン回転の2倍の速度でクランクシャフトは横長の楕円のすりこ木運動する。