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V型6気筒エンジン(バンク角90度)の慣性力・偶力
概要
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JavaScriptでエンジンの各図を動かしていますので、JavaScriptが動作するようにしてください。
以下のV型6気筒4ストロークエンジンについて解析する。
慣性力・慣性偶力についてはエンジンの慣性力と慣性偶力の概論を参照されたい。
シリンダは前から左バンクが1,3,5、右バンクが2,4,6の順番である。
前から見るとエンジンは右回転である。
点火順序は 1-2-3-4-5-6 とする。
点火間隔は720度/6=120度である。
バンク角は90度である。
作図しているエンジンはC25Aの緒元の一部を参考とし以下の緒元に基づいている。
クランクピンは左右バンクで共有せず30度のオフセットがある。
クランクピンの配置は、下図のとおりである。
上図は、赤色が左バンク、青色が右バンクを示している。
角度を入力して指定角度をクリックすると横断図及び右側面図が変化します。
自動回転をクリックするとエンジンが回転します。回転を止めるにはSTOPをクリックします。
右側面図は、1次慣性偶力によるエンジンのすりこ木運動をエミュレートしています。 フォームに角度を入力して指定角度をクリックすると横断図・平面図・等角投影図が変化します。
自動回転をクリックするとエンジンが回転します。回転を止めるにはSTOPをクリックします。
平面図の右の正面図はエンジンのすりこ木運動によるクランクシャフトの軌跡です。
等角投影図は1次慣性偶力によるエンジンのすりこ木運動をエミュレーションしています。
等角投影図の赤い線がクランクシャフトです。
※θはクランクシャフトを中心としシリンダ1の上死点下死点方向から右回りの角度である。
JavaScriptでエンジンの各図を動かしていますので、JavaScriptが動作するようにしてください。
以下のV型6気筒4ストロークエンジンについて解析する。
慣性力・慣性偶力についてはエンジンの慣性力と慣性偶力の概論を参照されたい。
シリンダは前から左バンクが1,3,5、右バンクが2,4,6の順番である。
前から見るとエンジンは右回転である。
点火順序は 1-2-3-4-5-6 とする。
点火間隔は720度/6=120度である。
バンク角は90度である。
作図しているエンジンはC25Aの緒元の一部を参考とし以下の緒元に基づいている。
項目 | 寸法(mm) |
---|---|
排気量 | 2493cc |
ボア | 83.0 |
ストローク | 75.0 |
コンロッド中心間距離 | 148 |
ピストンコンプレッションハイト | 40 |
ピストン高さ | 80 |
ボアピッチ | 98 |
左右間のボア中心のずれ | 20 |
クランクピンの配置は、下図のとおりである。
上図は、赤色が左バンク、青色が右バンクを示している。
角度を入力して指定角度をクリックすると横断図及び右側面図が変化します。
自動回転をクリックするとエンジンが回転します。回転を止めるにはSTOPをクリックします。
右側面図は、1次慣性偶力によるエンジンのすりこ木運動をエミュレートしています。 フォームに角度を入力して指定角度をクリックすると横断図・平面図・等角投影図が変化します。
自動回転をクリックするとエンジンが回転します。回転を止めるにはSTOPをクリックします。
平面図の右の正面図はエンジンのすりこ木運動によるクランクシャフトの軌跡です。
等角投影図は1次慣性偶力によるエンジンのすりこ木運動をエミュレーションしています。
等角投影図の赤い線がクランクシャフトです。
※θはクランクシャフトを中心としシリンダ1の上死点下死点方向から右回りの角度である。
各シリンダー正面図・平面図・正面図(1次慣性偶力)・等角投影図(1次慣性偶力)
特徴
かっては、HONDAが製造していた形式である。
慣性力は1次・2次ともバランスするが、偶力が発生するがすりこ木運動が真円でないため、カウンタウェイトでは打ち消せない。
一部のエンジンでは、逆回転するバランスシャフトを設けている。
等間隔で点火させるためクランクピンに30度のオフセットを設けている。
慣性力は1次・2次ともバランスするが、偶力が発生するがすりこ木運動が真円でないため、カウンタウェイトでは打ち消せない。
一部のエンジンでは、逆回転するバランスシャフトを設けている。
等間隔で点火させるためクランクピンに30度のオフセットを設けている。
各気筒の行程
下図は青が吸気バルブが開いている期間、赤が排気バルブが開いている期間を示している。グラフの左側の数字はシリンダ番号を示している。
1次慣性力
エンジンが1回転に1回発生する成分で、 に係数を乗じたものである。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、1次慣性力はキャンセルされる。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、1次慣性力はキャンセルされる。
2次慣性力
エンジンが1回転に2回発生する成分で、 に係数を乗じたものである。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、2次慣性力はキャンセルされる。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、2次慣性力はキャンセルされる。
4次慣性力
エンジンが1回転に4回発生する成分で、 に係数を乗じたものである。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、4次慣性力はキャンセルされる。
直列3気筒を左右で連結した構造なので、4次慣性力はキャンセルされる。
6次慣性力
エンジンが1回転に6回発生する成分で、 に係数を乗じたものである。
αがバンク角の半分の角度、Lが左側の上死点下死点方向の力、Rが右側の上死点下死点方向の力、LhはL水平方向の成分、LvはLの鉛直方向の成分、RhはR水平方向の成分、RvはRの鉛直方向の成分を表す。
各成分は以下の式で算定できる。αが45度の場合も示す。
上死点下死点方向を垂直方向に変換する
各気筒を合成した慣性力は下式となる
6次慣性力は単気筒エンジンの
倍となる。
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
各気筒を合成した慣性力は下式となる
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
上死点下死点方向を水平と垂直成分に分解する
αがバンク角の半分の角度、Lが左側の上死点下死点方向の力、Rが右側の上死点下死点方向の力、LhはL水平方向の成分、LvはLの鉛直方向の成分、RhはR水平方向の成分、RvはRの鉛直方向の成分を表す。
各成分は以下の式で算定できる。αが45度の場合も示す。
鉛直成分を算定
直列3気筒が左右それぞれに45度傾けて設置されているエンジンとして解析する。上死点下死点方向を垂直方向に変換する
各気筒を合成した慣性力は下式となる
6次慣性力は単気筒エンジンの
倍となる。
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
水平成分を算定
右方向を+とすると1-3-5は逆向きに作用するので符号を逆にして加算する。各気筒を合成した慣性力は下式となる
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
1次慣性偶力
上下方向
直列3気筒エンジンはエンジンの前後方向が重心に対して対称に力が働かないため、エンジンが前後に動こうとする。 1気筒目が上に動く方向を+とすると重心に対して左回りが+となる、3気筒目は1気筒目と重心に対して逆方向なので符号を反対にする。 ボアピッチをa、左右バンク間のずれをbとするとエンジンの重心は、3と4気筒目の間にあり、3と4気筒目はほとんど影響を与えないので無視し左右間でボアのずれがないものとして解析する。
左バンク1-3-5シリンダ
各気筒を合成したモーメントは下式となる右バンク2-4-6シリンダ
各気筒を合成したモーメントは下式となる各バンクを上下方向に変換する
左バンク1-3-5シリンダ
右バンク2-4-6シリンダ
左右バンクを合成
実際の慣性偶力の値は、以下のとおりである。
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
左右方向
エンジンの重心を中心とし、バンク方向を水平に変換し左右方向の力を算定し、合成する。それぞれ左右方向に変換すると
左バンク1-3-5シリンダ
右バンク2-4-6シリンダ
左右バンクを合成
右方向を+とすると1-3-5は逆向きに作用するので符号を逆にして加算する。実際の慣性偶力の値は、以下のとおりである。
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
結論
鉛直成分より左右成分の方が大きいのでエンジンを前から見るとクランクシャフトは横長の楕円のすりこ木運動する。2次慣性偶力
上下方向
直列3気筒エンジンはエンジンの前後方向が重心に対して対称に力が働かないため、エンジンが前後に動こうとする。 1気筒目が上に動く方向を+とすると重心に対して左回りが+となる、3気筒目は1気筒目と重心に対して逆方向なので符号を反対にする。 ボアピッチをa、左右バンク間のずれをbとするとエンジンの重心は、3と4気筒目の間にあるので、3と4気筒目はほとんど影響を与えないので無視する。エンジンの重心は、3と4気筒目の間にあり、3と4気筒目はほとんど影響を与えないので無視し左右間でボアのずれがないものとして解析する。
左バンク1-3-5シリンダ
各気筒を合成したモーメントは下式となる和積の公式
右バンク2-4-6シリンダ
各気筒を合成したモーメントは下式となるそれぞれ上下方向に変換すると
左バンク1-3-5シリンダ
右バンク2-4-6シリンダ
左右バンクを合成する
実際の慣性力の値は、以下のとおりである。
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
左右方向
エンジンの重心を中心とし、バンク方向を水平に変換し左右方向の力を算定し、合成する。それぞれ左右方向に変換すると
左バンク1-3-5シリンダ
各気筒を合成したモーメントは下式となる右バンク2-4-6シリンダ
左右バンクを合成する
右方向を+とすると1-3-5は逆向きに作用するので符号を逆にして加算する。各気筒を合成したモーメントは下式となる
和積の公式
実際の慣性偶力の値は、以下のとおりである。
M:往復質量/気筒 S:ストローク ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
結論
鉛直成分より左右成分の方が大きいのでエンジンを前から見るとエンジン回転の2倍の速度でクランクシャフトは横長の楕円のすりこ木運動する。
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