水平対向2気筒エンジンの慣性力・偶力
概要
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以下の水平対向2気筒4ストロークエンジンについて慣性力及び慣性偶力を解析する。
シリンダは前から1,2の順番である。
前から見るとエンジンは右回転である。
点火順序は 1-2 とする。
点火間隔は360
度 の等間隔である。
クランクピンの配置は、下図のとおりである。
角度を入力して指定角度をクリックすると横断図及び上面図が変化します。
自動回転をクリックするとエンジンが回転します。回転を止めるにはSTOPをクリックします。
※θはクランクシャフトを中心とし鉛直方向とクランクピンに挟まれた右回りの角度である。
各シリンダー横断図・上面図
特徴
自動車でパブリカ、トヨタスポーツ800、バイクではBMWに採用されている。
以下にパブリカ、トヨタスポーツ800に搭載されたU型エンジンの諸元を示す。
| 形式 |
U |
2U |
| 種類 |
空冷水平対向2気筒 |
| ボア×ストローク |
78×73 |
83×73 |
| 排気量 |
697 |
790 |
| 馬力 |
28PS/4300rpm |
45PS/5400rpm |
| トルク |
5.4kgf・m/2800rpm |
6.8kgf・m/3800rpm |
各気筒の行程
下図は青が吸気バルブが開いている期間、赤が排気バルブが開いている期間を示している。グラフの左側の数字はシリンダ番号を示している。
1次慣性力
エンジンが1回転に1回発生する成分で、
![cos \theta]()
に係数を乗じたものである。
クランク角は時計の12時の方向から右回りとしθで表す。
水平方向(バランスウェイト無しの場合)
クランク軸中心を原点とし横方向をx軸とし右方向を正、左方向を負とした場合において
各気筒の慣性力を合成すると下式となる。
![- \cos (\theta +\frac{1} {2}\pi)+ \cos (\theta +\frac{1} {2}\pi)= 0]()
左右のピストンで打ち消しあっている。
2次慣性力
エンジンが1回転に2回発生する成分で、
![cos 2 \theta]()
に係数を乗じたものである。
水平方向(バランスウェイト無しの場合)
クランク軸中心を原点とし横方向をx軸とし右方向を正、左方向を負とした場合において
各気筒の慣性力を合成すると下式となる。
![- \cos 2(\theta +\frac{1} {2}\pi)+ \cos 2(\theta +\frac{1} {2}\pi)=0]()
左右のピストンで打ち消しあっている。
4次慣性力
エンジンが1回転に4回発生する成分で、
![cos 4 \theta]()
に係数を乗じたものである。
水平方向(バランスウェイト無しの場合)
クランク軸中心を原点とし横方向をx軸とし右方向を正、左方向を負とした場合において
各気筒の慣性力を合成すると下式となる。
![\displaystyle -\cos { 4( \theta + \frac{1} {2} \pi)} +\cos { 4 (\theta + \frac{1} {2}\pi)}=0]()
左右のシリンダにより打ち消しあう。
6次慣性力
エンジンが1回転に6回発生する成分で、
![cos 6\theta]()
に係数を乗じたものである。
水平方向(バランスウェイト無しの場合)
クランク軸中心を原点とし横方向をx軸とし右方向を正、左方向を負とした場合において
各気筒の慣性力を合成すると下式となる。
![\displaystyle -\cos { 6( \theta + \frac{1} {2} \pi)} +\cos { 6 (\theta + \frac{1} {2}\pi)}=0]()
左右のシリンダにより打ち消しあう。
1次慣性偶力
クランク軸中心を原点とし横方向をx軸とし右方向を正、左方向を負とする。
クランク軸方向はz軸とし原点をエンジンの重心である1気筒目と2気筒目の中間とし、1気筒側を正、2気筒側を負とする。
各気筒の慣性遇力を合成すると下式となる。
モーメントは、力×距離なので、バンクオフセットをbとすると
水平方向(バランスウェイト無しの場合)
各気筒のモーメントを合成すると下式となる。
![\displaystyle =-b \cos \theta]()
上記の式よりエンジンの回転に合わせてエンジンが上から見て左右にゆれることがわかる。
実際の慣性偶力の値は、以下のとおりである。
![\displaystyle -M \omega^2 \frac{S}{2}
b \cos \theta]()
M:往復質量/気筒 S:ストローク
ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm
2次慣性偶力
モーメントは、力×距離なので、バンクオフセットをbとすると
水平方向(バランスウェイト無しの場合)
各気筒のモーメントを合成すると下式となる。
![\displaystyle =b \cos 2 \theta]()
上記の式よりエンジンの回転に合わせてエンジンが上から見て左右にゆれることがわかる。
実際の慣性偶力の値は、以下のとおりである。
![\displaystyle M \omega^2 \frac{S}{2} (\frac{1}{2 \lambda} + \frac{1}{64 \lambda^3}+\frac{15}{4096 \lambda^5}) b \cos 2\theta]()
M:往復質量/気筒 S:ストローク
ω:角速度 πn/30
n:エンジン回転数 rpm