概要

トルクコンバーターは、ステップ式オートマチックトランスミッション(AT)及び無段変速(CVT)に用いられています。
ここでは、トルクコンバータの仕組みについて解説します。
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Javascriptで各図を動かしていますので、Javascripが動作するようにしてください。

トルクコンバーター

トルクコンバーターの構造を以下に示します。
エンジンによって駆動されるポンプインペラー、ポンプインペラーにより吐き出されたオイルにより回転しトルクコンバータの出力になるタービンランナー、そしてトルクを増幅するステーターと呼ばれる3つの羽車から構成されます。
断面図で移動している青いボールはオイルの動きを示しています。 トルクコンバーターは入力に対して出力の回転が少ない領域ではトルク増幅作用を行い、ある程度以上出力の回転が増えると単なるフルードカップリングとなります。
トルクの増幅を行う領域はコンバーター領域、カップリング状態をカップリング領域と呼びます。
カップリング領域ではトルクコンバーターでのロスをなくすためにロックアップクラッチにより入力と出力を締結します。
ワンウェイクラッチにより、入力と出力の回転差が激しいときはステーターが回転するのを止めてオイルの流れる方向を変えインペラーの回転を強める働きをします。
回転差が少なくなるとステーターは空回りします。

断面

トルクコンバータ断面 インプット アウトプット ポンプインペラー タービンランナー ロックアップクラッチ ステーター ワンウェイクラッチ SVGの代替画像
注釈 オイル

ロックアップOnボタンをクリックするとロックアップクラッチを締結します。
ロックアップOffボタンをクリックするとロックアップクラッチを切ります。
注釈にチェックを入れると図の注釈が表示されます。チェックを消すと注釈が非表示となります。
オイルにチェックを入れるとオイルの動きが表示されます。チェックを消すとオイルが非表示となります。
下の図はトルクコンバーターを前後で半分に切断した状態を示しています。
右側がポンプインペラーであり、回転により発生数遠心力により内側の穴から外側の穴へオイルを汲み出し吐き出します。
ポンプインペラーから吐き出されたオイルは左側のタービンインペラーの外側の穴に入りトルクを与えて内側の穴からオイルが出てきます。
さらにオイルはステーターを経由してポンプインペラーに戻ります。
インペラー及びランナーの半径方向の衝立が羽です。
カップリング領域ボタンをクリックするとインペラーとランナーとステーターが回ります。インペラからランナーへのオイルの動きが赤いボール、ランナーからインペラーまでのオイルの動きは青いボールで示しています。
コンバータ領域ボタンをクリックするとインペラーのみが回転します。インペラからランナーへのオイルの動きが赤いボール、ランナーからステーターまでのオイルの動きは青いボール、ステーターによって曲げられたオイルの動きはで黒いボールで示しています。
停止ボタンをクリックするとデモを停止させます。
SVGの代替画像

オイルの動き詳細

オイルの動きを分かりやすくなるために大きめな図にしました。
コンバーター領域 ステーター ランナー インペラー SVGの代替画像 カップリング領域 ステーター ランナー インペラー SVGの代替画像

究極のコンバーター領域が発進時です。ランナーは停止した状態です。この時、オイルはインペラーで跳ね返りさらにステーターで跳ね返ります。この時ステーターはオイルで押されていますが、動かないので同じ力の反力が発生しているものと考えることができます。
ステーターで跳ね返ったオイルはインペラーを加速される方向なので、インペラーから吐出されるオイルは最初にインペラーから吐出された力とステーターから戻ってきた力を加算したものとなりすなわちトルクが増幅されたこととなります。

トルク比と伝達効率

トルクコンバーターの速度比(出力回転/入力回転)に対するトルク比(出力トルク/入力トルク)及び伝達効率の例を以下に示します。
とくに速度比が0すなわち発進時のトルク比をストールトルク比といいます。
見てのとおり効率が非常に悪いので発進したら極力ロックアップしてトルクコンバーターを働かさないようになってきています。
トルクコンバーターの性能 効率 1.0 0.8 0.6 0.4 0.2 0 速度比 0 0.2 0.4 0.6 0.8 1.0 トルク比 5 4 3 2 1 0 クラッチ点 コンバーター領域 カップリング領域 SVGの代替画像