名鉄6500系

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概要

6000系は、通勤ラッシュに対応して、1976年(昭和51年)から名鉄が製造した通勤用3扉車である。
6500系は、6000系の後継として1984年から製造され、省エネを考慮し回生付きの界磁チョッパを搭載したほか、先頭部は非貫通であり、客用扉の間隔が変わっている。
外形は、大きく分けて、鉄仮面と呼ばれるタイプと金魚鉢と呼ばれるタイプがある。4両編成のみ製造されている。車体は全て普通鋼製である。
全部で24編成落成され、17編成が鉄仮面、7編成が金魚鉢である。
同一車体で、制御機器の違う、2両編成の6800系がある。
名古屋本線や犬山線等でみられる6500系は、ほとんど鉄仮面である。
(金魚鉢の4両編成は全車ワンマン改造されており、三河線に転属しているようである。)
金魚鉢の場合、6800系のケースが多い。
トップナンバー1次車6501編成の場合、1984年2月6日に落成され、現在で年経過している。
2023年より廃車が始まっている。
軌間1,067
電気方式直流 1,500V
製造所日本車両製造
最高速度110km/h

6500系概要

6517F(通称 鉄仮面)

6503F(通称 鉄仮面)

6829F(6800系 通称 金魚鉢) 6500系の金魚鉢も同形状の車体である。

車内からは、車両番号の他、先頭の窓の支柱が中心にあるか、中心より左手側(運転席)に移動しているかで判別できる。 車両番号は豊橋側を1号とし、編成は、豊橋側の先頭車両の車両番号にFまたは編成を付けてあらわす。
号車6500系搭載機器
1ク6400 TC1SIV,CP
2モ6450 M1CON,PT
3モ6550 M2SIV,PT
4ク6500 TC2CP
SIV:補助電源装置(静止型インバータ) CP:空気圧縮機 PT:集電装置
増備上での変更点
次(製造年)編成適用
1(1984年)6501~6504鉄仮面FS521C/FS098C
2(1985年)6505~6508FS521D/FS098D
3(1986年)6509~6513FS521E/FS098D
4(1987年)6514~6515
5(1987年)6516~6517運転台と客用扉の間に小窓が追加される 台車1000系1015編成・1016編成の発生品FS539A形・FS039A形
6(1989年)6518~6520 金魚鉢 連続窓 車幅が10mm拡大2740
7(1990年)6521~6522台車1000系1015編成・1016編成の発生品FS539A形・FS039A形
8(1992年)6523~6524

車体

4両編成1号車2号車3号車4号車
形式ク6400 TC1モ6450 M1モ6550 M2ク6500 TC2
全長(連結器を含む)18,90018,83018,83018,900
車体長18,15018,10018,10018,150
全幅2,730(1~5次車 鉄仮面)/2,740(6~8次車 金魚鉢)
全高さ3,8804,2004,2003,880
台車中心間隔12,40012,40012,40012,400
3扉3扉3扉3扉
単位はmmで示している。

イラスト

灯火類

鉄仮面

頭部に2個シールドビームの前照灯、LED標識灯を左右に搭載している

金魚鉢

シールドビームとLED標識灯が並んで左右に配置されている。

内装

当初はクロスシートで竣工し、その後一部は、ロングシート仕様に改造された。
ロングシートで竣功6423~6424
6418~6422はワンマン対応となり三河線で使用されている。
6503F クロスシート


6517F ロングシート(この車両は、クロスシートで竣工しロングシートに改造されている)

運転台

ツーハンドル(6503F)

走行機器

電動車の台車の写真である。車輪・車軸・歯車箱・電動機が見える。

電動機

TDK-8225A 複巻整流子電動機・150kW/340V・490A 内扇型 定格回転速度1700rpm
定格速度 1700rpm/5.60*0.86*π*60分/1000=49.02km/h
110km/h時電動機回転数 110*1000/(0.86*π)*5.65/60=3833.9rpm

駆動方式

中空軸TD平行カルダン駆動方式

歯車比

84:15=5.6

制御装置

回生ブレーキ付界磁チョッパ制御装置、EP-39-A
2号車モ6450に制御装置をそなえ、3号車のモ6550とユニットをなす。
2車両に対して、1C8M
直列段では8個を直列、並列段では4個直列*2並列となる。
直列段 15段、並列段 8段、弱め界磁・回生 無段階
110 km/h対応
モ6553山側

左から 断流器 主電動機解放器 主制御器 界磁チョッパ装置
参考までに実車の走行時に測定した結果を示す。(乗車定員 10名/1両程度 応荷重機構付きなのであくまでも参考)
電流は運転台の電流計の値を示す。ほぼ定格電流490Aで推移している。電流のサンプルレートが0.5s程度なので、特に直列段については電流の変化を正確に表していない。
ほぼ定格電流で推移。30km/h程度で直列段から並列段に移行(移行時に一時的に電流が大きく減少する。)、60km/h程度で弱め界磁制御に移行している
60km/hまでは、起動加速度2.0km/h/sを維持。高速では伸びが悪い

台車

ボルスタ付空気バネ
電動車台車 住友金属工業 FS521

付随車台車 住友金属工業 FS098

軸箱支持装置

SUミンデン

固定軸距離(mm)

2,100

車輪径(mm)

860

制動装置

回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(HSC-R)
基礎ブレーキ 電動車 シングル式(片押し式)付随車 クラスプ式(両抱え式)

集電装置

菱形パンタグラフ PT42-F3-M形/6414F以降 PT4214S-A-M形(剛体架線用)

補助電源装置

静止型インバータ BS477-C 50KVA(ゲートターンオフサイリスタ(GTO)素子)

空気圧縮機

空気圧縮機C-1000 AC

連結器

豊橋側

小型密着自動連結器+M式自動解結装置(固定側)

岐阜側

小型密着自動連結器+M式自動解結装置(可動側)

車両間

連結面間 730mm 写真は海側から撮影
空気管は、元空気だめ管(MRP)、ブレーキ管(BP)、直通管(SAP)の3本白、赤、緑 棒連結器 付随車-電動車

棒連結器 電動車-電動車