名鉄6000系
概要
通勤ラッシュに対応して、1976年(昭和51年)から名鉄が製造した通勤用3扉車である。
廃車されていない最古参の1次車6003編成の場合、1976年12月21日に落成され、その後特別整備を実施、ワンマン対応を行い、三河線で使用されており、
現在で
年経過している。
復活塗装車両(6009F いもむし)
3400系の塗装の復刻
■■
塗装車両(6011F白帯)
7700系特急車の塗装の復刻
■スカーレット■白
復刻塗装車両(6013F)ストロークリーム色
5500系の塗装の復刻
■ストロークリーム■スカーレット
復刻塗装車両(6010F) 5500系の塗装の復刻 ツートンカラー
5500系の塗装の復刻
■赤クリーム■チョコレート
それまでのパノラマカー(7000系)の全電動車に対して、大出力の電動機を使用し、1M1Tとし経済性を考慮した。
抵抗制御の6000系からスタートし、省エネを考慮し回生付きの4両編成の界磁チョッパの
6500系、2両編成の界磁添加励磁制御の
6800系がある。
車体は全て普通鋼製で、色は、名鉄スカーレット1色である。
6000系は、先頭部に貫通扉を備えており、編成間で通行が可能である。
先頭車の貫通扉に系統板を設置する場所があり、イラストが描かれたものが掲げられることがある。
軌間 | 1,067 |
電気方式 | 直流 1,500V |
製造所 | 日本車両製造 |
最高速度 | 100km/h |
6000系概要
1976~1983 4両編成
1978~1985 2両編成(9次車(6045~6252 全部廃車されている)からは車体は、鉄仮面)
4両編成と2両編成の先頭車は同一仕様であり、4両編成から中間車2両を除くと2両編成となる。
新造時4両編成26本、2両編成34本であり、計172両であり、一時名鉄で最大の数となっていた。
車番は大量製造を見込んで、通常の50刻みではなく、100刻みとなっている。
1977年には鉄道友の会よりブルーリボン賞に選出されている
車両番号は豊橋側を1号とし、編成は、豊橋側の先頭車両の車両番号にFまたは編成を付けてあらわす。
4両編成
号車 | 6000系 | 搭載機器 |
1 | ク6000 Tc | MG,CP |
2 | モ6300 M | CON,PT |
3 | サ6100 T | MG,CP |
4 | モ6200 Mc | CN,PT |
2両編成
号車 | 6000系 | 搭載機器 |
1 | ク6000 Tc | MG,CP |
2 | モ6200 Mc | CN,PT |
MG:電動発電機 9~10次車はSIV
CP:空気圧縮機
PT:集電装置
増備上での変更点
一部は2両編成で製造後、瀬戸線で中間車を増結して4両編成としたため編成番号が変則的になっている。
次(製造年) | 編成 | 適用 |
1(1976年) | 6001~6006 | 床面が1,150mm |
2(1977年) | 6007~6008 | 〃 |
3(1978年) | 6009~6014 | 〃 2両編成のみ |
4(1979年) | 6015~6017 | 客用扉窓の大型化、貫通扉が片開、床面が1,110mm |
5(1980年) | 6018~60276031~6032 | 側面窓が開閉式(一段小上昇窓) 冷房装置*2台に減少 |
6(1981年) | 6028~6030 | 軽量化 側面窓隅の寸法変更 |
7(1982年) | 6035~6036,6033 | 〃 |
8(1983年) | 6038~6044 | 〃 |
9(1984年) | 6045~6048 | 4両編成は6500系に移行、2両編成は車体が6500系の鉄仮面仕様で機器は6000系と同様 |
10(1985年) | 6049~6052 | 4両編成は6500系に移行、2両編成は車体が6500系の鉄仮面仕様で機器は6000系と同様 |
2両編成の6000系の9次~10次はすべて廃車になっているため、車体が鉄仮面で2両の編成は現在存在しない。
6000系はすべてロングシートに改造されている。
現在営業運転している編成(2024年8月3日)
現在は廃車が進み4両編成4本、2両編成17本の合計50両が運用されている。
4両編成(4編成 16両)
次(製造年) | 編成 | 特別整備(年) | 適用 |
1(1976~1977) | 6003~6005 | 1997~2003 | ワンマン 三河線 |
4(1979) | 6015 | 1997 | ワンマン 三河線 |
2両編成(17編成 34両)
次(製造年) | 編成 | 特別整備(年) | 適用 | 塗装 |
3(1978) | 6009 | 1997 | ワンマン 広見線・蒲郡線 | いもむし |
3(1978) | 6010 | 1998 | ワンマン 広見線・蒲郡線 | チョコツートン |
3(1978) | 6011 | 1998 | ワンマン 広見線・蒲郡線 | 白帯 |
3(1978) | 6012 | 1998 | ワンマン 広見線・蒲郡線 | スカーレット |
3(1978) | 6013 | 1998 | ワンマン 広見線・蒲郡線 | ストロークリーム |
3(1978) | 6014 | 特別整備1998 重整備2020 | ワンマン 三河線 | スカーレット |
5(1980) | 6020~6021 | 特別整備1999 重整備2016~2017 | 4両→2両 ワンマン 三河線 | スカーレット |
7(1982) | 6034 | 重整備2016 | ワンマン 三河線 | スカーレット |
7(1982) | 6037 | 重整備2018 | 4両→2両 ワンマン 三河線 | スカーレット |
8(1983) | 6038~6044 | 重整備2014~2019 | 4両→2両(6038~6041) ワンマン 三河線 | スカーレット |
上表の4両→2両は、4両編成で新造された後、中間車(モ6300,サ6100)を供出し1995年に本線系で2両編成となった編成である。
逆に、2両編成(6023F~6027F,6031F~6033F)で本線系として新造され上記の中間車を挟み込み、瀬戸線の4両編成として運用された編成がある。
供出された中間車は、瀬戸線に転属した別編成の先頭車に合わせて改番され1996年から4両編成として瀬戸線で運用し、2011~2014年に瀬戸線の先頭車と合わせて廃車された。
4両編成を2両編成に改造した編成と、2両編成の先頭車の間に4両編成から中間車2両を抽出し、先頭車と中間車を連結し4両化した編成がある。
結果的に4両編成と2両編成の数は、変わらないことになる。
2両編成+4両編成の中間車2両→4両
瀬戸線で運用されその後全車廃車となった。
変更前 | 変更後 |
先頭車 | 中間車 | 瀬戸線(現在は廃車) |
ク6000 | モ6200 | モ6300 | サ6100 | ク6000 | モ6300 | サ6100 | モ6200 |
6023 | 6223 | 6319 | 6119 | 6023 | 6323 | 6123 | 6223 |
6024 | 6224 | 6320 | 6120 | 6024 | 6324 | 6124 | 6224 |
6025 | 6225 | 6321 | 6121 | 6025 | 6325 | 6125 | 6225 |
6026 | 6226 | 6339 | 6139 | 6026 | 6326 | 6126 | 6226 |
6027 | 6227 | 6340 | 6140 | 6027 | 6327 | 6127 | 6227 |
6031 | 6231 | 6337 | 6137 | 6031 | 6331 | 6131 | 6231 |
6032 | 6232 | 6338 | 6138 | 6032 | 6332 | 6132 | 6232 |
6033 | 6233 | 6341 | 6141 | 6033 | 6333 | 6133 | 6233 |
4両→2両
4両で新造され、中間車を瀬戸線の供出。先頭車同士を連結しで2両編成として運用
6019編成を除いて、先頭車は今も運用中。
変更前(新造時) | 変更後(4両→2両) | 中間車供出先編成 |
ク6000 | モ6300 | サ6100 | モ6200 | ク6000 | モ6200 | |
6019 | 6319 | 6119 | 6019 | 6019 | 6219 | 6023 |
6020 | 6320 | 6120 | 6020 | 6020 | 6220 | 6024 |
6021 | 6321 | 6121 | 6021 | 6021 | 6221 | 6025 |
6037 | 6337 | 6137 | 6037 | 6037 | 6237 | 6031 |
6038 | 6338 | 6138 | 6038 | 6038 | 6238 | 6032 |
6039 | 6339 | 6139 | 6039 | 6039 | 6239 | 6036 |
6040 | 6340 | 6140 | 6040 | 6040 | 6240 | 6027 |
6041 | 6341 | 6141 | 6041 | 6041 | 6241 | 6033 |
車体
4両編成 | 1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 |
2両編成 | 1号車 | | | 2号車 |
形式 | ク6000 Tc | モ6300 M | サ6100 T | モ6200 Mc |
全長(連結器を含む) | 18,950 | 18,830 | 18,830 | 18,950 |
車体長 | 18,200 | 18,100 | 18,100 | 18,200 |
全幅 | 2,730 | 2,730 | 2,730 | 2,730 |
全高さ | 3,880 | 4,200 | 3,880 | 4,200 |
台車中心間隔 | 12,400 | 12,400 | 12,400 | 12,400 |
扉 | 3扉 | 3扉 | 3扉 | 3扉 |
単位はmmで示している。
内装
当初はクロスシートであったが、その後全部ロングシート仕様となった。
貫通部扉
1~3次車(6001~6014)
4~8次車(6015~6044)
運転台
ワンマン対応(6039F 2両編成)
ツーハンドル(6021F 2両編成)
走行機器
電動機
東洋電機製造製の直流直巻補極補償巻線付電動機 外扇型
TDK-8050A形 150kW 750V 224A 2000rpm
駆動方式
中空軸
TD平行カルダン駆動方式
歯車比
85:14 = 6.07
制御装置
抵抗制御直並列制御
三菱電機 CB-27C-55 1C4M
力行
直列17段
並列8段
弱め界磁4段
制動 17段
モ6200 海側の中扉付近 床下機器(抵抗器)
左から界磁抵抗器、真ん中は電制抵抗器の文字が見える。
台車
ボルスタ付空気バネ
電動車台車 住友金属工業 FS398
付随車台車 住友金属工業 FS098
台車
軸箱支持装置
Sミンデン
固定軸距離(mm)
2,100
車輪径(mm)
860
制動装置
発電ブレーキ併用のHSC-D形電磁直通ブレーキ
基礎ブレーキ クラスプ式(両抱え式)
発電ブレーキ使用時は、抵抗で発電した電力を消費するため、停車後の抵抗の上は床等含めて非常に熱い。また、停車後、中扉が開くと熱風が車内に入ってくる。
集電装置
菱形パンタグラフ
PT42-F3-M形
補助電源装置
電動発電機 CLG-326N AC220V 三相60Hz 60KVA
9~10次車はSIVを搭載している。
空気圧縮機
空気圧縮機C-1000
V型2気筒ベルト駆動式
電動機は、DCモーター(DC1500V 6.5kW)である。
1120リットル/分
ACモーター仕様もあるようである。
連結器
豊橋側
小型密着自動連結器+
M式自動解結装置(固定側)
岐阜側
小型密着自動連結器+
M式自動解結装置(可動側)
車両間
棒連結器
連結面間 730mm
海側に空気管が3本を接続している。(エルボが赤白緑で塗装)