名鉄5000系
概要
名鉄7000系 パノラマカーの後継特急車両として1988年に
1000系 パノラマSuperが登場した。
最初は、先頭に前面展望を満喫できるハイデッカー構造で、展望席を備えた、名鉄
1000系として、全車指定席の4両編成で登場した。(名鉄では指定席の車両は特別車と呼ぶ。)全部で21編成製造されている。
その後、
1000系と一般車を連結して、運用していたが、車両間の通り抜けができず誤乗車が絶えなかったことや一般車の接続により最高速度が110km/hに制限されることから、特別車2両と、一般車4両による一部特別車編成
1200系が1991年より登場した。12編成
中部国際空港により名鉄の特急政策の見直しがあり、全席特別車は、
2000系のミュースカイのみとなり、余剰となった、
1000系は台車などの足回り機器等を流用して、車体を新造した5000系が登場した。14編成
先頭車前面のみを普通鋼製とした日車式ブロック工法による片側3扉オールステンレス車体である。先頭車の前面部は普通鋼性である。
車両の新しさと裏腹に、界磁チョッパ、一部の車両に両抱ブレーキ、床の点検蓋、菱形パンタグラフや走行音など時代を感じさせる走行機器を使用している。
走行機器は、
6500系の歯車比違いであり、電動車の台車付近にのるとかなり大きな電動機の音が聞こえる。
120km/h対応である。基本的に他の形式とは連結しない。朝、豊橋発・須ヶ口着の特急で5000系の2編成を連結した8両編成がみられる。(2023年3月18日ダイヤ改正時)
5001編成の場合、1988年6月30日に落成された
1000系の1002編成の足回りを流用し、2008年2月19日に落成している。
足回りは
現在で
年経過している。
軌間 | 1,067 |
電気方式 | 直流 1,500V |
製造所 | 日本車両製造 |
最高速度 | 120km/h |
4両編成で車両番号は豊橋側を1号とし、編成は、豊橋側の先頭車両の車両番号にFまたは編成を付けてあらわす。
形式
| 5000系 | 搭載機器 |
1 | ク5000 Tc1 | DC-DC,CP |
2 | モ5050 M2 | CON,PT |
3 | モ5150 M1 | DC-DC,CP |
4 | ク5100 Tc2 | |
製造年次
次(年次) | 編成 | 適用 |
1(2008) | 5001~5004 | ボルスタ付台車 |
2(2008) | 5005 | ボルスタ付台車 |
3(2009) | 5006~5009 | ボルスタ付台車 |
2(2008) | 5010~5013 | ボルスタレス台車 |
3(2009) | 5014 | ボルスタレス台車 |
車体
4両編成 | 1号車 | 2号車 | 3号車 | 4号車 |
形式 | ク5000 Tc1 | モ5050 M2 | モ5150 M1 | ク5100 Tc2 |
全長(連結器を含む) | 18,900 | 18,830 | 18,830 | 18,900 |
車体長 | 18,150 | 18,100 | 18,100 | 18,150 |
全幅 | 2,744 |
全高さ | 3,979 | 4,110 | 4,110 | 3,979 |
台車中心間隔 | 12,400 | 12,400 | 12,400 | 12,400 |
扉 | 3扉 | 3扉 | 3扉 | 3扉 |
単位はmmで示している。
名鉄のステンレス車両の中では、連結部分の間隔が730mmと広く違和感を感じる。
灯火類
内装
ロングシートのみ
電動車の台車部分には床に点検蓋がある。
運転台
走行機器
1000系の流用である。
電動機
TDK-8225A…複巻整流子電動機・150kW/340V・490A、内扇型 定格回転速度1700rpm
定格速度 1700rpm/4.82*0.86*π*60分/1000=57.2km/h
120km/h時電動機回転数 120*1000/(0.86*π)*5.65/60=3568.0rpm
駆動方式
中空軸
TD平行カルダン駆動方式
歯車比
82:17=4.82(5000系)
84:15=5.6(6500系)
制御装置
回生ブレーキ付界磁チョッパ制御装置、PE39C形制御装置(東芝)
2号車モ5050に制御装置をそなえ、3号車のモ5150とユニットをなす。
2車両に対して、1C8M
直列段では8個を直列、並列段では4個直列*2並列となる
直列段 15段、並列段 8段、弱め界磁・回生 無段階
参考までに実車の走行時に測定した結果を示す。(乗車定員 10名/1両程度 応荷重機構付きなのであくまでも参考)
電流は運転台の電流計の値を示す。定格電流490Aに対して20%増し程度の600A近くの電流で推移している。ギア比が
6500系より高速よりなので同程度の起動加速度を得るために電流を多めに流していると思われる。
電流のサンプルレートが0.5s程度なので、特に直列段については電流の変化を正確に表していない。
30km/h程度で直列段から並列段に移行(移行時に一時的に電流が大きく減少する。)、60km/h程度で弱め界磁制御に移行している
60km/hまでは、起動加速度2.0km/h/sを維持。高速では
6500系より伸びの落ちが少ない。
台車
ボルスタ付空気バネ
電動車台車 住友金属工業 FS539
付随車台車 住友金属工業 FS039
ボルスタレス空気バネ
電動車台車 住友金属工業 SS126F
付随車台車 住友金属工業 SS026F
軸箱支持装置
SUミンデン
固定軸距離(mm)
2,100
車輪径(mm)
860
制動装置
回生ブレーキ併用電磁直通ブレーキ(HSC-R)
ボルスタ付き台車
基礎ブレーキ
電動車 シングル式(片押し式)
付随車 両抱式
ボルスタ付き台車
基礎ブレーキ シングル式(片押し式)
集電装置
菱形パンタグラフ
PT4214S-B-M
補助電源装置
COVO13-A0
DC36KVA AC40KVA
空気圧縮機
空気圧縮機C-1000ML AC
連結器
豊橋側
小型密着自動連結器+
M式自動解結装置(固定側)
岐阜側
小型密着自動連結器+
M式自動解結装置(可動側)
車両間
棒連結器
連結面間 730mm
その他
1000系からの流用元
1000系 | 5000系 | |
1002 | 5006 | |
1003 | 5003 | |
1004 | 5007 | |
1005 | 5002 | |
1006 | 5005 | |
1007 | 5008 | |
1008 | 5001 | |
1009 | 5004 | |
1010 | 5009 | |
1017 | 5010 | ボルスタレス台車 |
1018 | 5011 | 〃 |
1019 | 5012 | 〃 |
1020 | 5013 | 〃 |
1021 | 5014 | 〃 |