TA8207KパワーアンプのBTL化
BTL化の手段
非反転アンプ・反転アンプを使用する1
信号にOPアンプの非反転アンプと反転アンプを接続する。反転アンプの入力インピーダンスがR3の値そのものとなるので注意が必要である。2つのOPアンプが干渉しないので周波数特性が良い。
非反転アンプ・反転アンプを使用する2
OPアンプの非反転アンプの出力と反転アンプを接続する。
非反転アンプのノイズに反転アンプのノイズが加算されるのでSN比は不利となる。Vo2側のアンプの利得は1なのでインスツルメンテーション・アンプのバッファ部より周波数特性は伸びる。ただしVo2の方が位相が遅れるためアンバランスとなる。
インスツルメンテーション・アンプ
差動入力差動出力アンプであるインスツルメンテーション・アンプのバッファ部を応用したものである。上の2つの中で周波数特性は一番悪くなる。差動入力が生かせる場合、唯一の方式となる。
インスツルメンテーション・アンプのバッファ部
BTLアンプの負荷
BTLアンプは2つのアンプを負荷に対して直列に接続しているとみなせる。
片側アンプで出力電圧の半分を受け持っている。電流は直列に接続されているため負荷電流そのものである。
したがってBTL接続した場合の負荷抵抗は、接続前の2分の1となる。
BTL接続を行うと出力が4倍になるが、これは片側のアンプで2分の1負荷抵抗を接続した場合2倍の出力が供給できる必要がある。
A級アンプをBTL接続すると電源から供給電流を一定にすることができる。