三相誘導電動機 3相8極  24スロット 重ね巻 2層巻

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諸元

固定子全スロット数 NS24
スロットピッチ(電気角 rad) τS8π/24=π/3(rad) 60度
極数(P)8
極ピッチ(スロット) (τP )NS/P24/8=3
巻線方式重ね巻 2層巻
コイルピッチ(スロット)3
毎極毎相のスロット数\displaystyle Npp=\frac{NS}{m \cdot P}=\frac{24}{3 \cdot 8}=1

巻線

スロットの中に収めるコイルの形状

一般的には、楕円状に巻いて、亀甲形(きっこうがた)にする。
ここではコイルを簡素に表現するため、左の形状を右の様に表現している。
太い線がコイルの巻き線、細い線が口出し線である巻始めと巻き終わりを示しています。
巻始めには黒丸をつけています。

コイル配置

コイル同士の接続

各相は開始位置を8極なので360÷3×2/8=30度なので2スロットずつずらして同様に配置する。
黒色数字がスロットの内側のコイル、灰色数字がスロットの外側に配置されているコイルのスロット番号を示しています。
U端子 [1⊗ 4⊙] [7⊗ 4⊙ ] [7⊗ 10⊙] [13⊗ 10⊙] [13⊗ 16⊙] [19⊗ 16⊙] [19⊗ 22⊙] [1⊗ 22⊙ ] U'端子
U相 1 4 4 7 7 10 10 13 13 16 16 19 19 22 22 1 V相 3 6 6 9 9 12 12 15 15 18 18 21 21 24 24 3 W相 5 8 8 11 11 14 14 17 17 20 20 23 23 2 2 5 V相 W相

三相巻線結図


結線方式

一般的には、Y(スター:星形)結線が用いられます。
低圧大電流の電動機ではΔ結線が用いられることがあります。この場合、巻線の長さが長くなります。
電動機の電圧は、線間電圧で示されます。
なお、三相交流の電源の電線の色は、基準によって異なりますのでご注意願います。

巻線係数(Kd)

分布係数(Kd)

\displaystyle Kd=\frac{\sin(N_{pp} \cdot \frac{\tau s}{2})}{N_{pp} \cdot \sin \frac{\tau s}{2} }
\displaystyle =\frac{ \sin( 2 \sin \frac{\pi }{6} )}{2  \sin \frac{\pi}{2} }=0.966
分布していないので1
path d="M 0,-60 H 360"/> π τs

短節係数(Kp)

β=τc/τp=3/3=1
全節なのでKp=1
\displaystyle Kp=\sin \frac{\beta \pi}{2}
\displaystyle Kp=\sin \frac{1 \times \pi}{2}=1

回転磁界

下図は円周方向を直線に展開し各スロットの起磁力を図示しています。 下向きがN極(鉄心から磁束が出てくる場合)、上向きがS極(鉄心に磁束が吸い込まれる場合を示す。) 緑の正弦波は起磁力と同一の実効値の正弦波を図示しています。 円は導体(コイル)を示し、円の中の記号は電流の向きを示しています。 二次元で置方向の電流を表すために一般的に用いられ、⊗が奥へ向かう電流、⊙が奥から手前に流れる電流を示しています。 導体に電流が流れると進行方向の直角方向に時計回りの磁界が発生します。これをアンペールの法則の右ねじの法則といいます。右ねじを締めるとねじは、奥へ向かいますが、これを電流の進向きに見立てると、ねじの回転方向が磁界の回転方向を示しています ⊗⊙の記号は、ねじの頭と先を示している説と、矢じりの羽と先を示している説がありますが、正解はわかりません。 三相交流により時間により電流の向きや大きさが相ごとに変化するため、磁界が移動します。これを回転磁界と呼んでいます。 以下の自動回転ボタンをクリックすると電気角と起磁力分布と回転磁界のアニメーションが表示されます。

電気角

0 60 120 180 240 300 360 0 1/3π 2/3π π 4/3π 5/3π 420 480 540 600 660 720 7/3π 8/3π 10/3π 11/3π 780 840 900 960 1020 1080 13/3π 14/3π 16/3π 18/3π 1140 1200 1260 1320 1380 1440 19/3π 20/3π 22/3π 23/3π

起磁力分布



電流と磁界の向き
⊗:電流が奥へ流れている ⊙:電流が奥から手前へ流れている
色は、U相が赤V相が青W相が緑である。

回転磁界と幾何学的角度

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