フォトカプラ(MU0202CL)の特性

ばらつき

秋月通商で同時期に購入した4個についてLEDの電流とcdsの抵抗値を測定してみた。
同じ電流値でも2倍ほど抵抗値が異なる。また、電流値が変わっても抵抗値の比はあまり変わらないようである。
このフォトカプラは、LED側とcds側ではリード線の形状が異なる。LED側は断面が四角でcds側が丸、四角の黒いケースに通常のLEDとcdsを挿入し、ケースの底を樹脂で固めているようである。ものによってはケースが少しへこんでいたり、樹脂がはみ出してケースの1辺が変色していたりする。あまり作りは良くない感じである。4個の平均値からのずれは大きいほうで2割りから4割り、小さいほうで3割りから4割である。電流値が大きいほどばらつきは少なくなるようである。4個のフォトカプラーを同時に変える場合、このように非常にばらつきが多いためバランス無調整では回路が成り立たなくなる。値段が値段だけに直線性はモリリカと比べればよくない。極力可変範囲は絞ったほうが良いだろう。場合によっては乗算ICを使う方法も検討する必要がある。

1E-05 0.0001 0.001 0.01 0.1 100 1000 10000 100000 MI0202CL 電流対抵抗特性 R1 R2 R3 R4 LED 電流 (A) cds抵抗値Ω SVGの代替画像
0.0001 0.001 0.01 0.1 100 1000 10000 MI0202CL 電流対抵抗特性 R1 R2 R3 R4 LED 電流 (A) cds抵抗値Ω SVGの代替画像

ばらつきの調整方法の検討

調整方法として、同じ電流値でcdsに直列抵抗を使用して調整する方法、cdsに並列抵抗を使用して調整する方法、LEDの電流値を個別に調整する方法等が考えられる。cdsを最大1kΩまで使用するケースを想定して検討する。cdsに直列抵抗を接続する場合抵抗値が多き場合にずれが大きくなる。全体のばらつきが2割の場合、1割に改善される。並列抵抗を使用した場合、所要の可変範囲が得られないので採用できない。一番良いのが、電流値を個別に設定する方法である。この場合、R2が38mAの場合R1が10mA程度となる。ロットが変わるとばらつきが広くなる可能性があるので、倍ほどの調整範囲を想定する。