山本ワールド
Windowsプログラミング
アルゴリズム Vitual C++ 2008/2013によるWin32/Win64 APIレベルのプログラム 基礎 Vitual C++ 2008/2013によるAPIレベルのプログラム(32/64bit) Wix3でインストーラーを作る Visual C++ 2008 Standard Editonによるフォームアプリケーションのプログラム(32/64bit) Vitual C++ 2008 Standard EditonによるAPIレベルのプログラム(32/64bit) Windows 7対応 Visual C++ 2008 ExpressによるAPIレベルのプログラム Visual C++ 2005 ExpressによるAPIレベルのプログラム Visual C++ Versiosn 5 BORLAND C++ Windowsプログラム全般 Excel VBA その他Windows 98 起動ディスクでPCMCIAカードによるネットワークを使えるようにする
概要
IBM Thinpad240x はCD-ROMが無いため、ハードディスクを初期化してしまうとフロッピーしか使えないので、Windows 2000の再インストールを止めていた。ハードディスクに他のOSを入れておかないとインストールに必要なファイルをハードディスクにコピーできないからだ。しかし、最近Windows 2000の起動がやけに遅い。起動画面でWindows2000を選択して(RedHatも入っている)からログオンしてハードディスクのアクセスが止まるまでに3分ぐらいかかっているような気がする。自作パソコンのほうがハードディスクを移行したのでスピードは快適になった。そこで、Thinkpad240xをフロッピーディスクでネットワークが見れるようし再インストールすることとした。(RedHatからインストールファイルをコピーする手もある)
なお、ネットワークがつかえる起動ディスクは作成できだが、別の問題が出てきた。私がもっているWindows 2000はアップグレード版なので、インストール時のアップグレードチェック時にどうやってWindows 98のCDを認識させるかだ。Windows 2000上ではDOSのネットワークドライバは使えないだろうし。Windows 98のCDを丸ごとThinkpad 240xにコピーしてもだめだった。また、他のWindows 98がインストールされているパソコンからwindows フォルダーなどの中身をコピーしてThiknkpad 240xにWindows 98が入っているように見せかけてもだめだった。結局、Windows 98をインストールしてそこからWindows 2000のwinnt32を呼び出す方法しかなかった。ということで、不本意ながらWindows 98とWindows 2000のデュアルブート環境ができてしまった。そのうちにRedHatもインストールするだろう。
ということで、
Windows 98 起動ディスクにPCMCIAネットワークカードであるELECOMのLD-CDSでネットワーク(NetBEUI)が使えるようにした作業記録を書きに記します。
まず必要なソフトをダウンロードする。
DOSで使えるネットワークカードのデバイスドライバ
LD-CDSの場合、ELECOMのホームページからダウンロードします。
PCAT\MSLANMAN.DOS\DRIVERS\ETHERNET\LDCDS\LDCDS.DOS
DOSで使えるカードイネブラー
幸いにしてLD-CDSのドライバーの中にあります。
->ちなみに、Thinkpad240xのPCMCIAアダプタはTexasのPCI-1211です。BIOSの設定によってはイネブラーが動作しない場合があります。ディフォルトの設定に戻せば大丈夫です。
PCAT\ENABLER\LANEN.EXE
イネブラーが付属していないカードの場合、http://www.fujitsu-pc-asia.com/drivers/lbb2174/pcmcia_dos/pcmciados.exeからダウンロードしてください。
ネットワークで共有するために必要なソフト
Microsoft Network Client Version 3.0 for MS-DOS
Workgroup Connection
上記のようにいろいろありますが、ここでは、Microsoft Network Client Version 3.0 for MS-DOSを使用します。
上記のリンクからダウンロードしてください。
作成方法
まず、ネットワーク機能が無いシンプルなWindows 98起動ディスクを作成します。Windows 98 でフォーマットするときに起動専用にチェックを入れればできます。ネットワークソフトが容量が大きいので、日本語表示をあきらめました。RAMディスクを使用して、ADDDRVでネットワークを組み込むなどのテクニックを使えば漢字表示も可能でしょう。そんなに使うものでもないので、シンプルにしました。
漢字は使わないのですが、jkeyb.sysを組み込まないとキー配列が変わってしまうので、組み込みましょう。
HDDのWindows 98起動ドライブのwindowsフォルダーの
BILING.SYS
COMMAND.COM
HIMEM.SYS
JKEYB.SYS
JKEYBRD.SYS
RAMDRIVE.SYS
をフロッピーディスクのルートにコピーします。
config.sysファイルおよびautoexec.batは下記のように記述します。ページの最後方に設定ファイルを一括ダウンロードできるようにしておきますので使ってください。
config.sys
[menu]
menuitem=LAN, Start computer with LD-CDS support.
menuitem=NOLAN, Start computer without LD-CDS support.
menudefault=NOLAN,30
menucolor=7,0
[LAN]
device=himem.sys /testmem:off
devicehigh=net\lanen.exe イネブラーが無い場合は、pcmss.exeなどを使う。
devicehigh=net\ifshlp.sys
[NOLAN]
device=himem.sys /testmem:off
[COMMON]
files=10
buffers=10
dos=high,umb
stacks=9,256
DEVICEHigh=BILING.SYS
DEVICEHigh=JKEYB.SYS
devicehigh=ramdrive.sys /E 2048
lastdrive=z
autoexec.bat
SET PATH=a:\net;a:\
IF "%config%"=="NOLAN" GOTO QUIT
a:\net\net start
:QUIT
LD-CDSのドライバー LDCDS.DOSとLANEN.EXEをフロッピーディスクのa:\netフォルダーにコピーしてください。
Microsoft Network Client Version 3.0 for MS-DOSのインストールはセットアッププログラムが付属していますが、インストール時にフロッピディスクが一杯になってしまって、インストールができないので、とりあえずハードディスクにインストールし必要なファイルをフロッピーにコピーします。DISK3-1.exe、DISK3-2.exeを実行すると解凍されます。解凍したファイルをFATかFAT32のドライブにコピーしておきます。なお、インストールするドライブのAutoexec.batとconfig.sysは念のためバックアップをとっておきましょう。拡張子をbakに変えてコピーすればよいでしょう。setup.exeを起動してインストールします。LANカードはNE2000を選びます。プロトコルはディフォルトではIPXになっていたりするので、Change Network Configuration (マウスは使えないのでTABで移動できる)を選んでRemove NetBEUIを選びます。インストール後は、忘れずにバックアップしたautoexec.bakとconfig.bakでautoexec.batとconfig.sysを戻しておいてください。
c:\netにインストールされているので必要なファイルフロッピーにコピーしてください。下記が必要なファイルです。
PROTMAN.DOS
PROTMAN.EXE
NDISHLP.SYS
NET.MSG
NET.EXE
IFSHLP.SYS
WFWSYS.CFG
NETH.MSG
ネットワークを稼動させるには、あらかじめワークグループ名、コンピューター名、ユーザー名、プロトコル、ドライバなどを設定しておく必要があります。これらは、PROTOCOL.INIとSYSTEM.INIファイルに記述されています。セットアッププログラムを使うと自動的に設定されますが、手の方が早いので手動で書き換えました。ページの最後方に一括ダウンロードできるようにしておきますので使ってください。赤字がワークグループ名、コンピューター名、ユーザー名などです。青字が、ネットワークカードのドライバ名です。他のカードを使うときにここをドライバのファイル名に変えれば動く可能性があります。プロトコルはディスク容量を少なくするためNetBEUIとしました、接続先にNetBEUIがあることを確認してください。
PROTOCOL.INI
[network.setup]
Version=0x3110
netcard=ms$ne2000,1,MS$NE2000,1
transport=ms$ndishlp,MS$NDISHLP
transport=ms$netbeui,MS$NETBEUI
lana0=ms$ne2000,1,ms$netbeui
lana1=ms$ne2000,1,ms$ndishlp
[protman]
DriverName=PROTMAN$
PRIORITY=MS$NDISHLP
[MS$NE2000]
DriverName=LDCDS$
[MS$NDISHLP]
DriverName=ndishlp$
BINDINGS=MS$NE2000
[MS$NETBEUI]
DriverName=netbeui$
SESSIONS=10
NCBS=12
BINDINGS=MS$NE2000
LANABASE=0
SYSTEM.INI
[network]
sizworkbuf=1498
filesharing=no
printsharing=no
autologon=yes
computername=thinkpad
lanroot=A:\NET
username=user
workgroup=workgroup
reconnect=yes
dospophotkey=N
lmlogon=0
logondomain=domain
preferredredir=full
autostart=basic
maxconnections=8
[network drivers]
netcard=ldcds.dos
transport=ndishlp.sys,*netbeui
devdir=A:\NET
LoadRMDrivers=yes
[Password Lists]
*Shares=A:\NET\Shares.PWL
以上のようにフロッピーディスクを作成した後、フロッピーディスクで再起動すると、ネットワークが使えるようになります。
なお、このフロッピーを他人に渡すときは注意してください。ユーザー名やパスワードの情報がフロッピーに書き込まれています。渡すときは、当り障りの無い名前に設定しておいたほうがよいでしょう。
たとえば、コンピューター名が aaa というパソコンの 共有名が bbbというフォルダーを見るには、
net use x: \\aaa\bbb
と入力します。その後x:ドライブを見ると中身が見えるはずです。
なお、RAMDISKを組み込んであるのは、smartdrv.exeやeditなど必要なファイルを展開するためです。
設定ファイルの一括ダウンロード(PROTOCOL.INI,SYSTEM.INI,CONFIG.SYS,AUTOEXEC.BAT)
LZH形式で圧縮してあります。 doslan.lzh
フローピーディスクの中身(隠しファイルは表示していません。)
A:.
│ AUTOEXEC.BAT
│ CONFIG.SYS
│ COMMAND.COM
│ HIMEM.SYS
│ BILING.SYS
│ JKEYBRD.SYS
│ JKEYB.SYS
│ RAMDRIVE.SYS
│
└─net
PROTOCOL.INI
PROTMAN.DOS
PROTMAN.EXE
NDISHLP.SYS
NET.MSG
NET.EXE
IFSHLP.SYS
WFWSYS.CFG
NETH.MSG
SYSTEM.INI
LDCDS.DOS
LANEN.EXE
次のページを参考にしました。
http://www.novels.jp/~yaji/dosnet/index.htm